「スマホの電磁波で癌になる」は本当か

<WHOは「発癌性が疑われる」と警告し、細胞への影響を示す研究も......携帯電話の発する電磁波の危険性とは>

ティファニー・フランツが折り畳み式の携帯電話を初めて手に入れたのは16歳のとき。外出時には毎朝、ブラジャーの左カップに滑り込ませていた。

21歳のある夜、ペンシルベニア州ランカスターの自宅で両親とテレビを見ていたときに、左胸にしこりができているのを感じた。携帯電話のすぐ下の場所だった。

検査の結果、4カ所の癌性腫瘍が見つかった。「どうしてこんなことに?」と、母親は言った。

カリフォルニア州の乳癌専門の外科医ジョン・ウェストにとって、その答えは明らかだ。ウェストは13年、他の5人の医師と共に学術誌ケースリポーツ・イン・メディシンに論文を投稿。フランツを含む4人の若い女性の腫瘍について報告した。全員、携帯電話をブラジャーの内側に入れていた。

「私は確信している」と、ウェストは本誌に語った。「携帯電話との接触と、ヘビーユーザーである若い女性の乳癌との間には何らかの関係がある」

ただし、確たる証拠はない。研究者は長年、厳密な科学的見地から癌と携帯電話の関係性を調べてきたが、十分な成果は出ていない。そのため、ウェストが約60人の乳癌専門医の集まりで自分の仮説を提唱したとき、彼らは単なる偶然だとして取り合わなかった。

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