プーチンがもくろむアフリカ進出作戦

<ロシアを大国として復活させ、市場の拡大を目指すプーチンは、経済協力や軍事支援など様々な手を使ってアフリカ諸国を影響下に置こうとしている>

ジャンベデル・ボカサが中央アフリカ帝国初代皇帝として用いたベレンゴ宮殿には、いま新しい客人たちが滞在している。

66年にクーデターで中央アフリカ共和国の政権を奪取したボカサ参謀総長(当時)は、大統領として独裁政治を行い、76年に帝政への移行を宣言して初代皇帝に即位した。77年には、1年分の開発援助資金をつぎ込んで盛大な戴冠式も挙げた。

しかし79年、ボカサのクーデターを支援した旧宗主国のフランスが再び介入し、新たなクーデターによりボカサ政権を崩壊させた。

それから約40年。いま首都バンギの近郊にあるベレンゴ宮殿に出入りするのは、ロシア兵たちだ。ロシアが中央アフリカ政府と急接近していることに、欧米諸国は神経をとがらせている。

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、アフリカへの政治的な影響力の拡大と新しい市場の獲得を目的に、さまざまな手段を駆使している。巨額の武器取引や大型建設事業を実行したり、衛星通信システムの整備や石油・天然ガス資源の開発を推進したりするほか、表立った軍事介入もしているし、民間軍事会社を使った水面下の軍事活動も行っている。

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