癌の早期発見で、医療AIが専門医に勝てる理由

<「CNN」を使って実験したところ、皮膚科医より正確に皮膚癌を識別できた。誤診や「手遅れ」のない病院づくりも夢ではないかもしれない>




※この記事は、11月20日号(11月13日売り)「ここまで来た AI医療」特集より。長い待ち時間や誤診、莫大なコストといった、病院や診療に付きまとう問題を飛躍的に解消する「切り札」としての人工知能に注目が集まっている。患者を救い、医療費は激減。医療の未来はもうここまで来ている。

適切な診断や早期発見が難しく、毎年多くの人が命を落とす病は今も少なくない。例えば、皮膚癌の一種である悪性黒色腫。早期発見できれば治療可能な病気だが、手遅れになるまで見つからない場合が多い。

しかし遠くない将来、人工知能(AI)がこの状況を変えるかもしれない。今年5月に医学誌「腫瘍学年報」に発表された研究によると、AIに画像診断をさせると、皮膚科医より正確に皮膚癌を識別できたという。具体的には、癌が疑われる部位の写真を読み取り、AIに診断させた。

この研究でコンピューターに画像診断をマスターさせるためのディープラーニング(深層学習)で使用したのが、「畳み込みニューラルネットワーク(CNN)」と呼ばれる情報処理システムだ。CNNは、子供の脳のように視覚的情報を処理して学習する。

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