イギリスの貧困世帯には、健康な食も人間関係も届かない

<大型店がなく食料入手が困難なイギリスの地域に、100万以上の貧困世帯が暮らしている>

現在、5人に1人が貧困状態で暮らすイギリス。彼らの住宅費を差し引いた世帯年収は、国民平均の60%以下だ。

貧困は、食料入手の問題に直接つながっている。シンクタンク「ソーシャルマーケット財団(SMF)」の調査では、食料が家計の重要な要素であることが改めて証明された。貧困家庭の3分の1が、家計のやりくりのためにより安く、より健康的でない食べ物を買っていた。

食料の調達では、地理的状況も大きな役割を果たす。手に入る食料の価格は、例えば住んでいる地域にどんな形態の店があるか、といった状況に左右される。ある慈善団体の調査によれば、コンビニは大型店と同じ商品をより高価格で売っている場合が多い。その上、小規模店は品ぞろえが少なく、プライベートブランドのお買い得商品を取り扱うことが少なく、果物や野菜の種類も限られている。

SMFの研究によれば、100万世帯以上の貧困層が「食料砂漠」と呼ばれる地域に住んでいる。食料砂漠の定義とは、VAT(付加価値税)登録店舗(課税対象売上高が規定額を超す規模の店)が住人5000〜1万5000人当たりに2店舗以下の地域を指す。

こうした地域の範囲は郊外に比べて都市部のほうが狭くなる。

1 2 3 次へ

関連記事(外部サイト)