日本の半導体はなぜ沈んでしまったのか?

解雇は時間の問題だった。そういった人たちのリストを韓国は手にしていた。そこで水面下でこっそりと近づき、甘い誘いを始めたのだ。

金曜日の夜になると東京からソウルに飛び、土曜と日曜日の2日間をかけて、たっぷりとその半導体技術者が持っている技術をサムスン電子に授ける。日曜日の最終フライトで東京に戻り、月曜日の朝には何食わぬ顔をして出社する。

土日の2日間だけで、東芝における月収分相当の謝礼を現金で支給してくれた。領収書なしだ。

「行かないはずがないだろう」と、その人は言った。

「長いこと、東芝には滅私奉公をしてきました。終身雇用制が崩れるなどということは想像もしていなかった。だというのに、この私を解雇しようとしているのです。それに対して韓国では、自分が培ってきた技術を評価してくれるだけでも自尊心が保たれ、心を支えることができる。おまけに1ヵ月に4倍ほどの給料が入るのですよ。行かないはずがないでしょう!」

それに「土日のソウル通いは、私一人ではない。何人も、いや、おそらく何十人もいるんですよ!」と、自分の罪の重さを軽減させるかのように顔を歪めた。

彼の吐露によれば、それは「韓国政府がらみ」で、サムスン電子単独の行動ではないというのである。

恐ろしいのは、その次のステップだ。

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