エロチックなR&Bの女神が降臨 ドーン・リチャードの新譜は...

新作『ニュー・ブリード』はきらびやかなエレクトロ・ファンクにダブやアカペラを織り交ぜ、未来志向のR&Bアルバムに仕上げた。ブラスバンドが通りを練り歩く音楽の都ニューオーリンズの日常風景が、随所にちりばめられている。

プリンスの曲を再解釈

多くのアーティストは別れた恋人について歌うが、リチャードの「ジェラシー」は一味違う。怒りの矛先を向けるのは「恋人の元カノ」なのだ(「私の男に電話する権利はあんたにない/メールする権利だってない」)。

この曲は実体験が基になっている。「恋人の元カノに、本当にそんなメールを送ろうとしたの。ケチなことをしたものよね。恨みがましいことを9ページも書いてようやく、ちょっと待てよと思った」。メールは送信した?「保存してある。ケチな私が顔を出したときの戒めとして取っておくつもり」

最も影響を受けたアーティストはプリンス。2016年には『リデンプション』に収録した「ヘイ・ニッキー」で、型破りなオマージュを捧げた。際どいセックス描写で物議を醸したプリンスの「ダーリン・ニッキー」を、フェミニストの視点から解釈し直したのだ。

ディアンジェロも好きだと、リチャードは言う。セクシュアリティーと欲望を率直に表現する2人の姿勢は、大きな刺激となった。なるほど『ニュー・ブリード』に収録されている「ソース」は、そのままベッドルームのBGMに使えそうな曲だ。

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