混迷のベネズエラを切り裂く2人の大統領

<マドゥロ現大統領に代わって国際社会の支持を集めるグアイド「暫定大統領」は崩壊した国家を救えるのか>

経済崩壊と深刻な社会不安が重なり、ニコラス・マドゥロ大統領への国民の不満が爆発している南米ベネズエラ。国内各地で反政府デモが勃発するなか、野党指導者のフアン・グアイド国会議長は1月23日、首都カラカスでの抗議集会で大観衆に向けて「暫定大統領」就任を宣言した。

ドナルド・トランプ米大統領は直後に、グアイドを暫定大統領として承認するとの声明を発表。その後、数時間のうちにコロンビアやブラジル、パラグアイ、ペルー、チリ、アルゼンチン、グアテマラ、コスタリカ、カナダなども相次いでグアイドを承認する意向を表明した。

マドゥロが2期目の大統領就任式に臨んでからわずか2週間足らず。独裁色を強めてきた反米左派のマドゥロの足元は大きく揺らいでいる。

国際社会とベネズエラの野党陣営では、マドゥロが再選を果たした昨年5月の大統領選は投票率が低く、不正が多発したために無効だとする声が強い。1月に入って国会議長に選出されたグアイドはベネズエラ憲法に基づいてマドゥロの正統性を否定し、大統領の座は空席だと主張。バス運転手から政治の道に入り、ウゴ・チャベス前大統領の側近として権力を拡大してきたマドゥロを「強奪者」だと非難している。

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