予想外に複雑な日中韓の三角関係──韓国は日本より中国に傾く

そして、それは必ずしも日本の安倍晋三首相にとって不利にはならないかもしれない。

アメリカとの関係悪化を受け、習は最近、安倍に急接近しており、19年中には訪日も計画している。それだけに、たとえ朝鮮半島における中国の影響力を強化するとしても、これまで進めてきた日本との関係修復を無にしないよう十分注意を払うだろう。このため習は、2つの戦略を同時に進めている。日本に対しては、引き続き「仲直りモード」を維持すること。韓国に対しては、なんとか半島統一を実現したい文の焦りを利用することだ。

トランプのギャンブル的試みを別にすれば、国際社会は今も、北朝鮮に対して厳しい態度を維持している。北朝鮮と積極的に関与し続けているのは、韓国と中国だけだ。18年3月以降、文は3回、習は4回、金正恩(キム・ジョンウン)委員長と会談している。習の狙いは、北朝鮮を中国の影響下につなぎ留めておくことだが、文はそれを南北朝鮮の接近を暗に容認している証拠と見なし、歓迎しているに違いない。

中国にとって日本は、依然としてアジアにおける戦略的ライバルだが、韓国は中国の準同盟国か、少なくとも中国の中立的パートナーにできるかもしれない。安全保障の面でも、日本の立場はずっとアメリカに近く、中国の軍事増強を危険視している。これに対して韓国は、中国を軍事的脅威と見なす傾向が小さく、反米感情も強い。

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