【写真特集】日本に暮らす普段着のムスリム

<日本に暮らすイスラム教徒を17年にわたって見つめてきたフォトジャーナリストが捉えた、さまざまな個性を持つ一人一人の人間としての彼らの姿>

ムスリムの日常を撮りたいと思った。それも、日本に暮らすムスリムを。それにより、私を含めた非ムスリムと彼らとの違いとともに、共通点も見えてくるのではないか、そう考えた。

取材を始めたきっかけは、2001年の9.11米同時多発テロの後、テレビのニュースで日本に住むムスリムの姿を見たことだ。「イスラム教は平和を求める宗教です」と、彼らは短い映像の中で訴えていた。彼らの素顔を知りたいと思った。

その後、海外で事件が起きるたびに日本ではイスラム教への関心が一時的に高まり、またすぐに忘れるということが繰り返されてきた。だが改正入管法が国会を通過し、今後外国人労働者の増加が見込まれる今こそ、イスラム教という宗教と、ムスリムという人々について深く知るべきだと思う。

取材を始めてから17年の間に、日本のムスリム・コミュニティーは徐々に変化してきた。早稲田大学の店田廣文教授による推計では、2010年末に11万人前後とみられていた日本のムスリム人口が、16年末時点で約17万人に増加したという。

数が増えただけではない。取材を始めた当初は非正規滞在者が珍しくなかった上、ムスリムの外国人男性と日本人女性の国際結婚による家庭が大半だった。

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