米国がINF全廃条約の破棄を表明 トランプ大統領の狙いは軍事増強続ける中国の抑止か

記事まとめ

  • ポンペオ米国務長官は2月1日に中距離核戦力(INF)全廃条約の破棄を表明した
  • トランプ政権高官を含む共和党の専門家の一部は、同条約を不公平だと批判してきた
  • 条約破棄は通常兵器の増強を続ける中国の抑止に役立つ可能性があると指摘する専門家も

中距離核(INF)全廃条約破棄、トランプの本当の狙いは中国の抑止か

ボルトン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)はかつて、「ひどく間違っている」と主張した。トランプ大統領も17年2月、「悪い取引」と呼んだ。

17年1月まで軍備管理・国際安全保障担当の国務次官代行を務めたトーマス・カントリーマンはこう語る。「ボルトンはずっと新STARTに敵意を持っていた。条約を延長しないための口実なら、どんなものでも歓迎するだろう」

「空母キラー」に対抗?

だが他の専門家や米政府当局者は、ロシアが無視する条約に固執する意味はないと主張する。「軍拡レースが始まっているとすれば、ロシアは既に走り出しているが、私たちはまだシューズのひもを結んでいる段階だ」と、ワシントンのシンクタンク大西洋評議会の核兵器問題専門家マシュー・クレイニグは言う。

ある政府高官も1日の記者との電話説明会でこう述べた。「もし軍拡レースが再開したのなら、始めたのはロシア側だ」

一部の専門家は、INF条約破棄は通常兵器の増強を続ける中国を抑えるのに役立つ可能性があると言う。もともと同条約に加わっていない中国は、膨大な数の通常兵器を製造・配備してきた。「空母キラー」と呼ばれる中距離弾道ミサイル東風21はそのいい例だ。



アメリカが同条約の制約から解放されれば、中国の中距離ミサイル増強に対抗できるようになる。

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