中国のAI巨大戦略と米中対立――中国政府指名5大企業の怪



今や、Huaweiかクァルコムかで米中が争っているそのクァルコムと提携しているセンスタイムが、中国政府の指定5大企業の中の一つであるというのは、どう考えても整合性に欠ける。水面下で何が起きているのか、注視しなくてはなるまい。

米中どちらがAI覇権を握るか――中国の量子コンピュータ

AI覇権を米中どちらが握るかに関しては、AIそのものの技術以外に、二つの決定要因が絡んでくる。

1つは資金力とイノベーションの問題で、これはGAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)(ガーファ)が自由競争というボトムアップの中からイノベーションを生み出してきたのに対して、BATISは一党独裁国家が国家プロジェクトとしてトップダウンで国の予算を配分している。

資金力という側面から見たら、文句なしに中国が強いことになる。しかし独裁国家からイノベーションが生まれるのかとなると、「生まれにくい」と思うのが常識的だ。

ところが中国の場合、拙著『「中国製造2025」の衝撃 習近平はいま何を目論んでいるのか』で詳述したように、欧米に留学した膨大な人材が中国に帰国しているので、必ずしも「独裁政権ではイノベーション的思考が止まってしまう」とも言いきれない現状にある。特に中国は月の裏側への軟着陸とか、人類には解読不能な量子暗号による量子通信に成功したりなどしている。

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