ベネズエラの経済が破綻の危機 ソ連末期を彷彿とさせ、ハイパーインフレの可能性も

記事まとめ

  • ベネズエラの経済が破綻の危機で、ソ連と同じ末路をたどることを危惧されている
  • 大統領はソ連と同じ財政・金融政策に固執し、ハイパーインフレが迫っているという
  • 国民が力で政権を倒すか、大統領が国外へ逃亡するかたちでの政権交代もあり得るらしい

まるでソ連末期の経済破綻に向かうベネズエラ

<独裁に傾くマドゥロ政権下で反政府デモと政治的混乱が続く。経済も破綻寸前の石油大国がたどるのはソ連と同じ末路>

南米の資源大国として、先進国の仲間入りも夢ではなかったベネズエラの経済が、今や破綻の危機に陥っている。膨大な石油資源を抱えていながらなぜこんなことになり、一体これからどうなるのか。

原因を分析し、先行きを予測するに当たっては1980年代後半のソ連経済の惨状が参考になりそうだ。むろん国民にとっても政権にとっても、決して明るい未来ではない。

14年夏に原油相場の下落が始まってから、ベネズエラ経済は衰退の一途をたどってきた。原油価格はだいたい10年ごとに高騰と暴落を繰り返す。だから現在の原油安も当分続くだろう。

ソ連も、81年に始まった原油安で打撃を受けた。だがソ連崩壊後のロシアで改革派政治家として活躍した故エゴール・ガイダルの著書『ある帝国の崩壊』によれば、最悪だったのはそれ以前の経済政策だ。

石油の輸出で潤っていた当時のソ連政府は、この調子なら奇跡を起こせる、自分の国には経済学の法則など当てはまらないと信じた。そして見境なく歳出を膨張させた。先のことなど考えなかった。

【参考記事】経済危機のベネズエラで大規模な反政府デモ、17歳死亡

今のベネズエラ政府はマルクス・レーニン主義を標榜してはいない。しかし愚かしい経済政策を進めているという点では当時のソ連指導部と大差ない。

1 2 3 4 5 次へ

関連記事(外部サイト)