ベンチャーの未来は起業しない起業へ

<アイデアがあれば会社設立はもう要らない。企業そのものの「創造的破壊」を目指すオールタートルズ社が始めた次世代型開発者支援とは>

まずい紅茶とドナルド・トランプの台頭――それが、オールタートルズの始まりだった。

「全ての亀」という風変りな名前を持つこの会社は、先月発足したばかり。だがテクノロジー分野での起業をめぐる常識を、一変させる可能性を秘めている。

同社を創設したのは、メモアプリを手掛けるエバーノートの前CEOフィル・リービン。最近ではベンチャーキャピタル、ゼネラル・カタリストの上級顧問を務めている。

リービンは昨年の秋、移動の際に飛行機内で紅茶を注文した。カップのお湯にティーバッグを入れたまではいいが、ほかのことに気を取られて10分間ほど放置してしまった。紅茶は出過ぎて台無し、ぶよぶよのティーバッグをどこに置けばいいかも分からない......。

「紅茶を飲むのはムカつく体験だと思った」。リービンはそう本誌に語った。テクノロジー業界の人間にとってムカつく体験とは、「創造的破壊」のきっかけになるものだ。

【参考記事】アマゾンのホールフーズ買収は止めるべきか

ティーバッグの登場以来、変化のない紅茶の提供法をどう革新するかと、リービンは考え始めた。一定時間が経過したら水分を通さないメッシュ素材を使っては? その素材で作ったティーバッグをマドラーに取り付けて、カップの中に入れたままにできるようにしては?

そんな商品を製造・販売するためのプロセスはどんなものか。

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