終息に向かうIS、モスル解放の次に待つのは?

<イラク、シリアでのISの組織的な活動が終息に向かっても、ポストISの中東には宗派対立やクルド自治など難題が残る>

イラク領内のテロ組織IS(自称イスラム国)の拠点モスルの解放が最終段階に入っています。現地に入っていたNBCのリチャード・エンゲル記者の報告によれば、ISはイラク軍に押されて最後の1ブロックを死守しているということです。ただその最後の拠点には、モスルの非戦闘員を「人間の盾」、つまり人質として拘束しており、イラク軍としては現時点では突入を見合わせている状況です。

このイラク軍ですが、現在のイラクを構成するシーア派イラクと、クルド人の連合軍で、米軍の軍事顧問団がアドバイザーとして加わっています。ISは6月下旬の時点で軍事的には完全に追い詰められ、6月22日には市の中心にありISの支配を象徴していた「ヌーリ・モスク」が陥落してモスクは破壊されています。

エンゲル記者によれば、このモスクはISの指導者と言われるバグダディが「イスラム国を建設して自分はカリフに就任する」と宣言した場所で、その象徴的な建物が「敵の手に渡る」ことを潔しとせず、ISが自分たちの手で破壊した可能性が高いと言います。また、バグダディに関しても、まったく公の場に姿を見せていないことから、死亡説が様々な形で流れています。

仮にこの勢いでモスルが陥落した場合、ISはシリアのラッカを拠点として抵抗を続けるのでしょうが、ラッカに関してもシリアの反政府勢力が市内に突入したという報道もあり、ISは劣勢のようです。

1 2 3 次へ

関連記事(外部サイト)