9.11から16年、アメリカの分断

<同時多発テロから16年を経た今のアメリカには、グローバリズムに対して「前向きか、後ろ向きか」という分断が残され、その政治的エネルギーを取り込んでトランプ政権は動いている>

2001年9月11日の「9.11」から16年の歳月が経過しました。恒例となったマンハッタン南部の「9.11メモリアル」で行われた慰霊式では、今年も犠牲者の全員が読み上げられました。今回は、犠牲者の兄弟姉妹、甥、姪といった人々に混じって、亡くなった方のお孫さん世代まで「読み上げ」に登場しており、それはそれで感動を呼ぶとともに、時間の流れを感じさせたのも事実です。

一方で、この日はフロリダ州にハリケーン「イルマ」が上陸した翌日だったこともあり、「地元」ニューヨークでは午前中一杯「慰霊式での犠牲者氏名読み上げ」がCM抜きで中継された一方で、その他の州、あるいは全国一律のケーブルニュースではハリケーンの報道一色という中で9.11に関する報道は僅かでした。

ペンタゴンではトランプ米大統領が、初めての「追悼スピーチ」を行いました。このスピーチですが、時間がオーバーしてしまって、スピーチを中継していた局は、ペンシルベニアでの墜落時刻に行われた現地での黙祷などが「かぶって」しまうというハプニングがありましたが、内容は型通りのもので、あらためて大統領がこの「9.11テロ」に対して持っている冷淡な姿勢を印象付ける結果となりました。

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