小田急線火災の本当の問題は、燃えた車両の屋根より地上の避難体制

<小田急線火災では車両に火が燃え移ったことより、その後の避難体制をどう確立するかの方が大きな課題>

今週10日(日)に小田急線「参宮橋〜南新宿」間で、新宿行き各駅停車(3000形3次車、8両編成)が、線路脇のボクシングジムで火災が起きているにも関わらず、火災現場に8分間も停車する事態が発生しました。その結果、7号車(新宿寄りから2両目)の屋根に火災が燃え移っています。

この火災ですが、現場の周辺住民による動画などが複数撮影され、なかには車両の屋根が赤い炎を上げている映像などもあることから、報道各社はこの動画を繰り返し放送しました。

こうした事態を受けて小田急電鉄は、喜多見車両基地に回送された車両を報道陣に公開しています。その際に小田急は、「車内には何の変化もなかった」ことを情報公開していたようですが、取材映像としてはやはり「黒焦げになった屋根」に注目が集まることになりました。

この事態が一歩間違えば大惨事になりかねなかったのは事実です。ですが、その「大惨事の可能性」というのは、屋根の炎が車体を破壊し、さらに車内に延焼して焼死者や、有毒ガスによる健康被害が発生するというような「惨事」ではありません。

【参考記事】割増運賃、半分座席......東京の満員電車対策はロンドンに学べ

まず日本の鉄道車両に関しては、2003年に韓国・テグ(大邱)市で起きた地下鉄火災事件を重く見た国交省により「鉄道に関する技術上の基準を定める省令等の解釈基準」が厳しく改正され、これが全国の鉄道車両に適用されています。

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