アメリカ版「七光」政治家にも、建国の理念は揺るがない

<親族が有力政治家だった候補者は選挙で有利な面も多いが、時に輝かしい「名字」に足を引っ張られる場合も>

私は大学の学生たちに、アメリカの政治システムにおいて最も重要な文書は、1776年の独立宣言だと教えている。その1つの理由が、「全ての人間は生まれながらにして平等である」という一節だ。

奴隷制という深刻な矛盾を忘れるべきではないが、ほかの多くの国が家系やカーストに拘泥していたなかで、「機会の平等」の理念は異彩を放つものだった。全ての人が社会に貢献し、自らの人生について決定し、政治に参加できる国では、繁栄と安定が実現する。

ハリウッド映画にもしばしば描かれてきたように、アメリカは、誰でも成功できる可能性がある「アメリカン・ドリーム」の国として知られてきた。この点は、国のトップである歴代の大統領に最もよく表れている。

現大統領のドナルド・トランプこそ裕福な家庭の出身だが、バラク・オバマ、ビル・クリントン、ロナルド・レーガン、ジミー・カーター、リチャード・ニクソン、リンドン・ジョンソンはいずれも中流階級(もしくは「中の下」)の出身だ。

国政で目覚ましい活躍をした親族もいない。1940年代以降の大統領の中では、父親(ジョージ・H・W・ブッシュ)が大統領だったジョージ・W・ブッシュだけが例外だ。

人気を「相続」できる?

ジョン・F・ケネディは確かに名門一族の出身だったが、家系の恩恵に浴したというより、自身が「ケネディ王朝」の創始者という面が大きい。

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