「ADHDと睡眠障害は表裏一体である」との見解が明らかに



2015年からは、アメリカ国立衛生研究所(NIH)の助成のもと、教師や保護者、子どもたちに睡眠についての知識を伝える『睡眠教育プログラム』に取り組んでいる。

ADHDとヒトの体内時計との相互関連性

一方、コーイ博士の研究結果は、ADHDと睡眠との関連についてさらに踏み込んだものだ。これによると、ADHD患者の75%は、睡眠のためのホルモンであるメラトニンの分泌変化など、睡眠に関連して現れる生理的兆候が、健常者に比べて1.5時間遅く、これに伴って、睡眠中の体温変化も遅れることがわかった。

コーイ博士は「昼夜のリズムが乱れるために、睡眠のみならず、体温や行動パターンや食事のタイミングなども乱れ、これが不注意や問題行動をもたらしているのではないか」と考察している。

今後は、身体および精神の双方の観点からADHDと睡眠障害との関連性をさらに解明するべく、ビタミンDレベルや血糖値、血圧、心拍変動などを調べていく方針だという。

コーイ博士の研究活動を含め、ADHDとヒトの体内時計との相互関連性について様々な研究が行われることで、ADHDの発症メカニズムの解明がすすんでいきそうだ。



松岡由希子

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