シリアが直面する「アサド頼み」の現実

<樽爆弾と化学兵器で国民を殺したアサド政権に、すがらざるを得ないシリアの人々の本音>

シードラ、ザッラ、フェイデレ。3人の少女が廃墟に座って棒で瓦礫をかき集めていた。「私たちの学校を直しに来たの」一番年長のシードラが顔を上げて聞いた。「戦争は終わったんでしょう?」

ここはシリア北部の都市アレッポ。市南東部のシャイフ・サイード地区にあるシャド・メド小学校は無残な姿をさらしていた。柱は崩れ、天井には大きな穴が開き、コンクリートの塊がそこここに転がる。教室の壁には無数に弾痕が残り、運動場のブランコは壊れたままだが、損害状況の調査すら行われていない。「学校はいつ始まるんだろう」シードラがつぶやいた。

学校の再開を心待ちにしているのは彼女たちだけではない。筆者が校庭に入るとすぐさま親たちが集まり、質問と苦情を浴びせた。

「シリア空軍が学校に樽爆弾を落としたんだ」と、リヤドと名乗る男が訴えた。彼の子供もこの小学校に通っていたという。

シャイフ・サイード地区は反体制派が支配していた市の東部に位置する。政府軍との戦闘では小学校が反政府派の重要拠点となった。わずか200メートル先の政府軍の支配地域から進撃してくる兵士を狙撃するには、3階建ての校舎はおあつらえ向きの建物だったからだ。だが政府軍の猛攻で校舎は崩壊し、昨年12月にアレッポは陥落。この地区も政府軍の支配下に置かれた。

砲撃の音はやみ、街は少しずつ平穏を取り戻しつつある。

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