「イスラム国」の首都ラッカ解放でISISが行く先

<ISISが掃討されても、潜伏した残党狩や下部組織との戦いはこれから。しかもイラクやシリアは今も過激化の温床にぴったり>

テロ組織ISIS(自称イスラム国)がシリアとイラクにまたがる「カリフ制国家」の樹立を宣言した2014年以降、首都と称されてきたシリア北部のラッカが解放された。

ニュースが流れたのは10月17日だが、当初は情報が錯綜した。

現地の監視団は、米軍の支援を受けた武装勢力がラッカを完全に制圧したと発表した。だが現地の武装勢力は、市内の病院は制圧したものの、スタジアムに立てこもったISISの残党が投降を拒んで最後の抗戦をしていると言った。それほど、敵も味方も混乱していた。

最後は米軍主導の有志連合の支援を受けるクルド人とアラブ人の混成部隊、シリア民主軍(SDF)のタラル・セロ報道官が、市内全域を制圧したと発表した。

姿の見えない残党狩りはこれから

今年6月に本格的な市街戦を始めてから4カ月、SDFはついに、ISISがシリアにおける最大拠点としてきたラッカを奪還した。問題は、これからISISはどうなるのかだ。

今後の戦闘は、残ったISISの支配地域へと移る。ISIS掃討作戦でアメリカとロシアから別々に支援を受ける地上部隊を待ち受けるのは、ISIS残党による徹底抗戦だ。

■次のターゲット

ISISの支配地域は、シリア東部デリゾール県の複数の都市とマヤディーン、イラク北西部のタルアファル、それにシリアとイラクの国境沿いにある無法地帯のみだ。

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