スペインは民主国家でなくなった

<住民の独立の意思を暴力的な手段で封じ込めようとするスペイン政府、そしてそれを黙認する他のEU諸国に、民主政府を名乗る資格はない>

1776年のアメリカ独立宣言以来、人々が自分たちで政府を決める「自決」の考えは世界に広まった。政府は人々に奉仕するもので、国王や独裁者の側に立って人々を抑圧してはならない、という考えでもある。近年は特にこの「自決」願望が高まっている。

イラクのクルド人自治区やスペインのカタルーニャ自治州では、住民投票の結果、独立に賛成する票が多数を占めた。しかしアメリカ独立戦争のときの大英帝国と同様に、イラクもスペインも住民投票に表れた意思を抑圧している。

スペイン政府がカタルーニャ独立の賛否を問う住民投票に警官隊を投入して阻止しようとしたこと、それをEU(欧州連合)やアメリカが黙認したことは、最悪の事態だ。

10月1日のカタルーニャの住民投票では、約90%が独立賛成に投票した。投票率は43%と低かったが、それは投票率警察が暴力的に住民投票を阻止したせいもあるだろう。

投票所では高齢者までが乱暴に扱われ、住民は投票箱に近づけなかった。警官は住民に向けてゴム弾を発射し、投票や抗議に参加した住民数百人が負傷した。

いつも聖人面のEUも加担

こうしたおぞましい行動にとどまらず、スペインの「民主的」な政府は、もしカタルーニャが独立を宣言すれば、自治州の統治権も剥奪すると脅しをかけている。

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