国民審査を受ける裁判官はどんな人物か(判断材料まとめ・前編)

<総選挙が投開票される10月22日は、最高裁判所裁判官国民審査の日でもある。そもそもこの制度、問題だらけで形骸化しているが、それはなぜか。そして今回の審査対象となる「高校時代は野球部でピッチャー」の小池 裕氏とはどんな人物か>

10月22日は、衆議院議員総選挙の投開票日である。しかし、同じ日に行われるもう1つの投票がある。世間から「忘れられた一票」、最高裁判所裁判官国民審査だ。

総選挙があるたび、比例区の投票用紙と一緒にゴチャゴチャ書いてある紙を渡されて、「あっ、忘れてた」と思ったことのある人は少なくないだろう。

有権者が辞めさせるべきだと考える最高裁の裁判官に「×」を付け、辞めさせる必要はない裁判官には無印のまま投票する。そして、無印の票よりも×の票が上回った裁判官は、日本国憲法79条3項により罷免される。

しかし、過去23回行われてきた国民審査で、罷免された裁判官は1人もいない。それどころか、実は、最高裁判所に新しく入った裁判官を国民が審査する制度を整備している国は、世界を見回しても日本ぐらいしかない。

なぜ、国民審査のような制度があるのだろうか。それは日本国憲法79条に定められているからに外ならない。

過去23回で罷免ゼロの形骸化した制度だが...

1940年頃から、アメリカ合衆国ではミズーリ州でのみ、地元の裁判官を住民が定期的に信任審査する「ミズーリ・プラン(メリット・プラン)」が実施されていた。

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