レバノン、ハリリ首相の「拘束」めぐる中東の混沌

<スンニ派、シーア派、シーア派武装組織ヒズボラ、キリスト教徒マロン派など敵味方が入り乱れるモザイク国家レバノンは、シリアに次ぐ戦場になりかねない>

サウジアラビアに滞在中のレバノンのサード・ハリリ首相は14日〜15日、辞任手続きのために帰国すると続けざまにツイートした。イスラム教スンニ派のハリリは11月4日、サウジアラビア滞在中に突然、辞任を表明。衝撃が広がった。

辞任理由について、ハリリはイランとその後ろ盾を受けたレバノンのイスラム教シーア派武装組織ヒズボラが自分の暗殺を計画しており、家族が危険にさらされているためだと説明した。しかしレバノンのミシェル・アウン大統領とヒズボラの最高指導者ハッサン・ナスララらはこの話を否定している。スンニ派の盟主サウジアラビアがイスラム教シーア派の盟主イランの影響力を低下させるため、イランとヒズボラによる「レバノン首相暗殺計画」をでっち上げ、ハリリを拘束して辞任を表明させたというのだ。

「国民の皆さん、私は元気だ。2日後には帰国する。心配ない。私の家族は彼らの祖国であるサウジアラビアにいる」と、ハリリは14日にこうツイートした。

「繰り返すが、私は元気だ。約束どおり、愛するレバノンにもうじき帰る」これが15日のツイートだ。

だが同日、アウン大統領は、ハリリはサウジアラビアに拘束されているとの見方を示した。首相の家族がサウジで自宅軟禁状態にあることも確認したと述べた。

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