イタリア、ウクライナ、グアテマラ......お笑い芸人が政治を支配する日

彼の率いるベスト党はパンクロッカーや主婦など政治の素人の集まり。「市営プールに無料のタオルを置く」「レイキャビクの動物園でホッキョクグマを保護」といった公約を掲げて市議選で大躍進した。



アルメニアの首都エレバンでも、昨年9月の市議選を経て人気コメディアンのハイク・マルチアンが市長に就任。当初は、市内の観光名所「エレブニ要塞」での4Dライトショーの実施を公約に掲げていた。

好感度の高さだけがコメディアンの強みではない。敵をこき下ろすジョークには笑いを取るだけでなく、肝心な論点から有権者の目をそらす効果もある。ソーシャルメディアの台頭で、この効果は一層高まった。選挙戦中の面白い発言がどんどん拡散され、有権者の関心は政策よりもそちらに集まってしまう。

しかもネット時代にはメディアも視聴者や読者の注目を引こうと必死で、政治ニュースがエンターテインメント的な性格を帯びつつある。そうなると、派手な候補のほうが断然有利だ。

その典型が、16年米大統領選のドナルド・トランプだろう。対抗馬に無遠慮に個人攻撃を加え、おバカなコメントを連発。メディアは日々その動向を伝え、「トランプ旋風」をあおる結果になった。

リスクには注意が必要

筋金入りのEU懐疑派で、ロンドン市長を務めた後、昨夏に辞任するまで外相の座にあったボリス・ジョンソンも、おちゃめな親しみやすい政治家として知られる。

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