アルメニア語でツイートしたトルコ大統領の胸算用

<真の狙いはトルコ国内のアルメニア系住民の懐柔で、隣国アルメニアとの関係改善は望み薄>

第一次大戦中の1915年、オスマン帝国が領内のアルメニア人約150万人を殺害したとされる事件から100年余り。トルコのエルドアン大統領が隣国アルメニアの言語でツイートし、注目を集めている。

「私はトルコのアルメニア教会総主教、高潔なるメスロブ・ムタフィアンの死を深く悼んでいる。遺族とアルメニア系市民に心より弔意を表したい」

このツイートは、3月8日にムタフィアンが死去したことを受け、トルコ国内の推定5万〜7万人のアルメニア系住民に哀悼の意を表したものだ。

ムタフィアンは長期にわたり闘病中で、アルメニア系住民は数年前からムタフィアンの退任と新たな総主教選出のための選挙実施を求めていた。トルコ当局は「総主教は終身制である」として拒否していたが、ムタフィアンの死により、後継者が選出されることになる。

エルドアンが1350万人のフォロワーを誇る自身のツイッターアカウントでアルメニア語でメッセージを発したのはこれが初めて。隣国アルメニアのパシニャン首相がトルコとの関係正常化に意欲的なこともあり、長くにらみ合いを続けてきた両国に雪解けが訪れると期待する向きもある。

だが専門家の間では、エルドアンのメッセージは和解のサインどころか、政治的打算の産物だとの見方が多い。

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