ブレグジットの勝者はEU その明るい未来像

<もはやEUからの完全離脱はあり得ない――。イギリスの混乱劇で、加盟国内の離脱論は下火に。創設以来、自らの存在意義への疑念にさいなまれてきたEUは、団結して強力になった>



※4月2日号(3月26日発売)は「英国の悪夢」特集。EU離脱延期でも希望は見えず......。ハードブレグジット(合意なき離脱)がもたらす経済的損失は予測をはるかに超える。果たしてその規模は? そしてイギリス大迷走の本当の戦犯とは?

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超大国イギリスの時代が終焉を迎えたのは、一部の歴史家の説では1947年2月21日。英政府はこの日、米政府に打電した。もはやソ連に対抗してギリシャを支援することは不可能であり、共産主義の脅威にさらされるトルコからもわが国は手を引く、と。

リーダー交代の瞬間だった。西側世界の安定の要である支配的大国は、これ以降アメリカになったのだ。

ブレグジットをめぐる混乱の底無し沼から抜け出そうともがくテリーザ・メイ英首相が、3月29日が期限の離脱の延期をEUに求めた姿もまた、イギリスの相対的没落を印象付けた瞬間といえるかもしれない。今回の勝者はEUだ。機構としてのEUのみならず、概念としてのEUが勝利を収めている。

現状の意味は実に明瞭。

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