忘れるな! 4月施行の「高プロ制度」が日本の格差を拡大させる



この結果、年収200万円以下という低所得の「ワーキングプア」労働者となる若者が急増した。つまり、いくら一生懸命働いても、生活ができない非正規社員(派遣社員・契約社員等)が社会に溢れ出したわけである。

2019年の総務省の労働力調査によると、日本の正規雇用者(職員・従業員)は3486万人なのに対して、非正規雇用者は2157万人で、被雇用者全体のうちの非正規雇用者の割合は38.2%である。これは、2002年には29.4%だったものが年々増加し、2014年以降は横ばいで推移している。

当初は若者の非正規雇用者が中心であったが、最近では、企業定年後の高齢の非正規雇用者が増加しているようである。この背景には、定年が60歳で年金支給開始年齢が65歳というギャップと、現状の年金額(平均的サラリーマンの場合には、夫婦2人で月約23万円〔厚生年金〕、自営業者の場合には、月約11万円程度〔国民年金〕)の低さがあげられる。

正規雇用者でもこのように、定年後は経済的に苦しい生活を強いられる人が増え続けている。非正規雇用者の場合にはさらに、低額で悲惨な状態だ。日本の社会保障政策の「貧困さ」を示しているといえるだろう。

それはともかく、経済的に豊かな社会であるはずの日本で、現代の貧困層とされる「ワーキングプア」が誕生したのはなぜだろうか。

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