8年続く内戦で荒廃したシリア復興は難事業

<テロ組織を一掃した後の本当の試練は独裁者アサドが居座り続ける国の復興だ>

3月、トランプ米大統領はテロ組織ISIS(自称イスラム国)のシリア内の最後の拠点を解放したと発表した。だが、大変なのはこれからだ。内戦を完全に終わらせ、荒廃した国を立て直し、国内外に逃れていた数百万人の市民を帰還させなければならない。それには人々が希望を持って暮らせる安全な環境を整え、紛争の再発を未然に防ぐ必要がある。

すぐには難しいだろう。シリアの独裁体制は変わっておらず、和平合意がなされても中身が伴いそうもないことを考えれば、紛争やテロの温床になり続ける可能性は否定できない。

内戦の損害は膨大だ。50万人近くが犠牲となり、人口の約半分が家を追われた。11〜16年のGDPの累計損失額は、世界銀行の推定によると2260億ドルに達するという。

他方、復興に必要な費用についての正確な試算はまだない。シリア政府は4000億ドルと見積もるが、アサド大統領が権力の座に居座る限り、多額の資金が入ってくるはずはない。

しかも復興は無計画なまま始まりそうだ。政府は復興予算を自分たちの思惑に沿った分野に配分し、国民は外国からの送金と自分の稼ぎを家の再建に充てざるを得ないかもしれない。ロシアとイランの関与は原油とガスなどのインフラや、予算や権益が得られそうな事業の再建に限られるだろう。

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