新元号「令和」で占う、日中関係の行方

<新しい元号は「脱中国化」の証し? それでも日本を必要とする習政権の方針は>

4月30日の天皇明仁の退位と翌5月1日の皇太子徳仁の即位は日本国民にとって歴史的な出来事だ。何しろ、天皇の生前退位は明治以降の日本史上で初めてのことなのだから。

一方で中国国民にとってより関心が高いのは、日本政府が決定した新元号「令和」だ。令和はある重要な点で平成以前の元号と一線を画す。古来の伝統を離れて、中国の古典ではなく、初めて国書『万葉集』を典拠としたのだ。

この伝統破りを受けて、中国メディアはちょっとした騒ぎになった。安倍政権が文化面の「脱中国化」を目指していることを示す選択だとの見方も飛び出したが、それは事実無根だとすぐ証明された。令和の出典である万葉集の記述は、中国・後漢時代の政治家・学者だった張衡(チャン・ハン)の詩に影響を受けたものであると複数の研究者が指摘したからだ。

この騒ぎが、中国の習近平(シー・チンピン)国家主席が意欲を見せる日中関係改善の取り組みに影響する可能性は低いが、問われてしかるべき疑問がある。令和時代の日中関係は、平成に比べて抜本的な改善を実現できるのか。

平成が始まった当時、日中関係がより親密なものになると期待させる強い兆しがあったのは確かだ。とはいえ蜜月期間は長続きしなかった。

1 2 3 次へ

関連記事(外部サイト)