スリランカ連続自爆テロで蘇ったイスラム国の悪夢

もっと大規模で影響の大きいテロ攻撃は、情報機関によって事前に探知されて阻止されているからだ。インドネシアやマレーシアなど安定した民主社会は特にこうしたケースだ。

スリランカはソフトターゲット

もう1つの大きな疑問は、なぜスリランカで過去最大規模の犠牲者が出たテロ攻撃が可能だったのか、という点だ。

それはスリランカが「ソフトターゲット(テロ攻撃を受けやすい標的)」だからだ。2009年に政府軍がテロ組織「タミル・イーラム解放のトラ(LTTE)」を制圧して内戦が終結し、スリランカの社会情勢は安定した。テロに備えて警察や非軍事の情報収集能力を発展させる必要性には迫られなかった。

その反面、政治的には不安定な状態が続いている。ちょうど半年前、マイトリパラ・シリセナ大統領がラニク・ウィクラマシンハ首相を解任したが、結果的に最高裁が大統領の独裁的な決定を違憲とする判断を示し、ウィクラマシンハがあらためて首相に再任されるという政治的混乱が起きている。

大統領の試みは失敗したが、その後の両派の睨み合いのなかで、ウィクラマシンハと閣僚たちは、情報当局による状況説明から排除された。インドの情報当局RAWが、NTJがイースターにテロを起こそうとしているとスリランカ政府に複数回送ってきた警告さえ、知らなかったと首相派は言う。

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