中国、キャッシュレス先進国ゆえの落し穴──子の借金が親に降りかかる

<リテラシーなき利便性追求が「財布をもたない世代」を過大な借金に走らせる>

今年の初めごろ、中国のネット上ではこんな言葉が出回った。

「オフィスにいるのはこんな3世代。貯金好きの40代、投資好きの30代、借金ばかりの20代。20代の借金を親が替わりに返済している1」

これは、1990年代生まれの20代が、それまでの世代と消費のあり方が大きく違うことを意味している。つまり、欲しいものがあって、持っているお金が足りないという現実があっても、スマホで瞬時にかつ安易に入手できてしまうということだ。そのツケの多くは、おそらく貯金好きの40代の親が支払うことになるのであろう。

中国における急速なキャッシュレス化を表現する言葉としてよく使われるのが「リープフロッグ(カエル跳び)現象」である。社会インフラや社会サービスの整備が進んでいない新興国で、先進国の最新の技術やサービス等を導入したため、先進国のそれまでの段階的な歩みを飛び越えて一気に普及することを意味している。

国が大きく成長する上で様々なコストをカットでき、サービスの利便性を一気に高めるという利点がある。しかし、あまりにも大きく変わってしまうため、それに伴うリテラシーの形成が置き去りにされてしまうという弱点もある。

消費のあり方も同様である。

1 2 3 4 5 次へ

関連記事(外部サイト)