20年を経て見直しの時を迎えた日本の司法制度改革

<「裁判の迅速化」でも「司法へのアクセス拡大」でも成果はなし、根本的に軌道修正が必要な時期に来ている>

司法改革がスタートして20年、裁判員制度が発足してこの5月でちょうど10年となりました。裁判員制度については、まがりなりにも定着した形ですが、では司法改革全体の成果はどうだったかというと、疑問が残ります。

まず、最大の目的であった裁判の迅速化については、これを実現するために裁判員を入れ、また裁判官の増員もしてきたわけです。ですが、2年ごとに発表されている最高裁による「迅速化に係る検証」報告書のうち、最新の2017年公表のものによれば結果は「横ばい」となっています。

例えば、大きな話題となっているカルロス・ゴーン被告に関する裁判も、5月と言われた初公判が9月、いや来年などと言われる始末です。この点に関しては、ゴーン被告の弁護士が、ゴーン被告と日産について裁判を分離する要求をした結果、早期開廷には反対の立場を取っているのが直接の理由のようです。

ただ、司法取引をして検察の「味方」になった日産とゴーン被告を同じ裁判で裁くのに弁護士が反対するのは当然であり、序盤から裁判が長期化するのは一概にゴーン被告側の責任とは言えません。要するに依然として制度そのものが時間のかかる仕組みなのです。

例えばですが、経済活動や国民生活に大きな影響のある民事係争の場合、双方が弁護士を立てて争うと、「地裁での一審」だけで平均20カ月かかっており、この傾向も、最高裁の報告書によれば2008年から2017年の10年間で横ばいとなっています。

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