気候変動によって花粉症が重症化し、長引く傾向にある、との研究結果

<26年間にわたって花粉飛散データと気象データを分析した国際研究チームは、「気候変動に伴う二酸化炭素の増加や気温上昇は、花粉症を重症化させ、長引かせる要因となりうる」と警告している>

花粉症は、スギやヒノキ、ブタクサなどの植物の花粉に対してヒトの免疫系が過剰に反応し、くしゃみや鼻水などのアレルギー症状を起こすというものだ。日本で花粉症を有する人の割合は29.8%で、米国でも過去1年に花粉症で受診した18歳以上の成人が1990万人にのぼり、人口の8.1%を占めている。

花粉の飛散期間が長くなり、飛散量が増えている

米農務省農業研究局(USDA-ARS)ベルツビル農業研究センターのルイス・ジスカ博士を中心とする国際研究チームが2019年3月に医学雑誌「ランセット・プライネタリーヘルス」で発表した研究論文によると、最低気温や最高気温の上昇に伴って、北半球で花粉の飛散期間が長くなり、飛散量が増えていることがわかった。

研究チームでは、米国、カナダ、フランス、ロシアを含む北半球の12カ国17の観測地点を対象に、平均26年間にわたって花粉飛散データと気象データを分析した。その結果、71%にあたる12地点において花粉の年間総飛散量が増加し、65%にあたる11地点で花粉の飛散期間が平均0.9日延びた。最低気温や最高気温の上昇と飛散量の増加において有意な相関が認められたほか、霜のない日が増えるほど、花粉の総飛散量が増え、飛散期間も長くなった。

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