子どもの痙攣には「鳩の尻」が効く(でも鳩は死ぬ)──奇妙な医学事件簿

何でもガチョウの喉を笛代わりにして遊ぶのが子どもたちの間で流行っていて、それを何かの拍子で呑み込んでしまったというのだ。こんな奇習を作り出してしまうとは、まさに恐るべき子どもたちである。

子どもだけではない。「才覚ある医学研究者」であるフランチェスコ・シアレンティ氏は、胃の病気を治すために患者に動物の胃液を飲ませていたというのだ。こんな奇想を思いついてしまえるとは、人間の可能性について考えさせられるエピソードである。

さて、こんなエピソードが目白押しの本書が何かの役に立つかと言えば、それは大いに怪しい(読者が本書で主役を張るようなタイプの人であれば、話が別かもしれないが)。著者はそうした逸話の珍妙さを茶化すが、本書自体がそのような無駄と奇態の塊のようにも思える。おかしな言い方になるが、それはこの本が茶化している当の相手に似ようとしている、ということでもある。

これは別に不名誉なことではない。笑う人間がいて、笑われても許す人間がいる。そうでなければ生まれにくい笑いもあるだろうからだ。そもそも笑われるのが我慢ならない暴君相手には、「王様は裸だ」と叫ぶことはできない。うまく笑われる、というのもこれはこれで大事なことではないか。

印象的なセンテンスを対訳で読む

以下は『爆発する歯、鼻から尿』の原書と邦訳からそれぞれ抜粋した。

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