中国の逆襲「レアメタル」カード

中国は米国のハイテク及び軍事産業の基礎を成すレアメタルの対米輸出を禁止・規制する可能性を示唆しているが、そのシグナルは5月20日の習近平による「長征」の出発点・江西視察から始まっていた。その謎を解く。

習近平が指示した「新長征」の道

5月20日から22日にかけて、習近平国家主席は江西省かん州市于都県を視察した。そこは日中戦争の時に毛沢東が率いる「中央紅軍長征集結出発点」と言われている、いわゆる「長征」のスタート地点だ。習近平は先ず「中央紅軍長征出発記念碑」に献花し、「中央紅軍長征出発記念館」を視察した。

この視察期間、習近平は「新長征の道」に関してスピーチをしている。

「長征」とは蒋介石率いる国民党軍に敗れた紅軍(中国共産党の軍隊)が、江西省瑞金から陝西省延安までの1万2500kmを徒歩で移動したことを指す。1934年から36年までの2年間を国民党と交戦しながら延安まで逃れていくのだが、1945年8月15日に日本が降伏したあとは中国共産党軍の方が優位に立ち、1949年10月1日には、遂に国民党軍を駆逐し、中国共産党による政権である「中華人民共和国」を誕生させる。

その間に毛沢東は部下の潘(はん)漢年をスパイとして日本の外務省の岩井英一と接触させ、国民党軍の軍事情報を日本側に与えて報酬(軍資金)を手にし、国民党軍の弱体化を図った。

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