富裕層向け巨大開発が中流層をニューヨークから締め出す



アマゾンの第2本社誘致は市民の反対で頓挫した Shannon Atapleton-REUTERS

どんな対策を取るにせよ、ロスのような開発業者がフロリダのような批判に耳を傾けるとは思えない。

予想どおりというべきか、ハドソン・ヤードの建設に当たって市から受けた援助は「ニューヨークでゼロから新しい街を開発」するために必要だったとロスは主張する。「今のアメリカには極左の政治家が多くて......ニューヨークに第2本社を建てるというアマゾンの計画も彼らがつぶした。しかし彼らは世の中の本流ではない」

ハドソン・ヤードで7階建てショッピングセンターの建設を取り仕切ったリレーテッド・アーバン社のケン・ヒメル社長は、別の角度から説明を試みる。「ハドソン・ヤードが何なのか、誰も落ち着いて考えていないのだと思う」と、ヒメルは言う。「あれは誰にとっても有意義な施設なのに」

結局は、政治よりも先に経済がいや応なしに問題を解決するのだろう。10年前にフロリダとアリゾナで起きた住宅危機を思い出せばいい。

物件が余れば開発は止まり、不動産価格は下落する。話題の再開発地区に商業施設が誕生しても、高級ブランドはこれ以上店を増やしても勝算はないと考え、出店を思いとどまるかもしれない。閑古鳥が鳴くショッピングモールは珍しくもない。

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