大学生1日あたりの生活費677円の残酷物語

しかし収入も奨学金やバイト代が加味されるので、上記の677円という数値は、現実的にはもう少し高いのではないかと見られる。



だがこれでは、学生も生活費稼ぎのバイトをせざるを得ない。手元に『日本大学学生生活実態調査』という資料がある。マンモス私大の日大学生のバイト実施率は、1994年では46.8%だったが、2018年では66.6%に上昇している。バイトの目的も様変わりしている。<表2>は、バイトの目的を2つまで選んでもらった結果だ。



四半世紀の増分が大きい順に並べたが、生活費・食費稼ぎが19.7%から42.5%と倍以上に増え、旅行・交際・レジャー費目当ては52.7%から29.3%と大幅に減っている。<表2>を全体的に見て、切実な理由によるバイトが増えているのは明らかだ。

昨今の人手不足により、低賃金でバリバリ働いてくれる学生バイトは大歓迎される。学生の側もたくさん稼ぎたい。両者の意向がマッチして、学業に支障が出るまでのブラックバイトがはびこっている。学業とバイトの主従関係が逆転している学生もいる。

政府も重い腰を上げ、昨年度から給付型奨学金が導入され、来年度から高等教育無償化政策が実施される。対象は、住民税非課税の低所得世帯だ。一歩前進だが低所得層の救済という性格が強く、一般学生の生活が楽にはなりそうにない。

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