二大政党制が日本で根付かないのは「残念なリベラル」のせいなのか

<90年代の選挙制度改革で二大政党制を目指したはずだが、それを阻んだのは二分された日本の社会構造だった>



ニューズウィーク日本版本誌7月2日号「特集:残念なリベラルの処方箋」に、「リベラルはなぜ衰退したのか?」という記事を寄稿しました。参院選が迫る中で、野党の存在感が薄れたことで日本の民主主義がますます弱っているという危機感から、現在にいたる日本の政治風土について歴史的な考察を含めて論じたものです。

詳しくは記事をお読みいただくとして、本稿では、日本で「二大政党制」がなぜ機能していないのかを考えたいと思います。アメリカの二大政党制はトランプ時代でも一応、機能しています。「一応」というのは、左右対立が激化しているのと、ホワイトハウスと議会の関係が悪すぎるので、健全な政策論議とか、国としての意思決定の能力が低下しているからです。とは言え、それでも対立軸はしっかり機能しています。

日本の場合も、1990年代に始まった選挙制度改革で二大政党制を目指したわけですが、その試みは現時点では、事実上破綻しています。

日本の場合は、アメリカのような「大きな政府か、小さな政府か」といった対立軸、あるいは欧州も含めたユニバーサルな問題としての「開発か、環境か」であるとか「機会の平等か、結果の平等か」といった対立軸が、うまく政策の選択肢として対立軸になっていません。

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