百田尚樹はなぜ愛され、なぜ憎まれるのか――特集・百田尚樹現象(1)

<ノンフィクションライター石戸諭氏執筆の特集「百田尚樹現象」(5月28日発売)は発売当初から大きな反響を呼び、その論考をめぐる議論は、発売から1カ月が経とうとする今も朝日新聞(6月27日)や月刊WiLL(6月26日)などで続いている。こうした波紋それ自体が「百田尚樹現象」の一端なのではないか――編集部はそう考え、議論の起点となった16ページにわたるルポの全文をウェブで公開することにした>

※本記事は3回に分けて掲載する特集「百田尚樹現象(1)」です。(2)(3)はこちら
幻冬舎・見城徹が語った『日本国紀』、データが示す固定ファン――特集・百田尚樹現象(2)
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序章:ヒーローかぺてん師か

日本のリベラル派にとって、もっとも「不可視」な存在の1つが「百田尚樹」とその読者である。誰が読んでいるのかさっぱり分からないのだ。百田の新刊『日本国紀』(幻冬舎、18年)は、18年11月の発売から既に65万部に達し、ベストセラー街道を邁進している。「百田現象」について知ってはいるが、実際に読んだという人は少ないだろう。

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