シリアの核施設を空爆で破壊せよ

イスラエルは、原子炉に燃料棒が運び込まれているかを知りたかった。それが分かれば、原子炉が稼働開始にどのくらい近づいているかが明らかになる。

サイェレット・マトカルの隊員たちは原子炉の近くまで来ると、プラスチックの箱に土やほこり、植物を採取した。探していたのは、ウランのかすかな痕跡だ。原子炉が建設されれば、近くにウランが散らばる。

このミッション自体は、ものの数分で完了した。その後、別の兵士が小さなほうきのような道具を持ち出し、自分たちが活動した痕跡を全て取り除いた。何も後に残すわけにはいかなかった。



オルメルトとブッシュ KEVIN LAMARQUEーREUTERS

土のサンプルをラボで調べると、結果は陽性だった。これにより、この施設が間違いなく原子炉だと分かった。しかも、稼働開始が近づいていた。攻撃して破壊するなら、早期に実行する必要があった。

隠密に実行された作戦

サンプル採取を行った数日後、オルメルトはヤドリンをイギリスに派遣した。同盟国に報告しておきたいと考えたのだ(米政府は既に、シリア空爆を実施しない意向をイスラエル側に伝えていた)。オルメルトは英首相のゴードン・ブラウンに電話し、対外諜報機関であるMI6(英国情報部国外部門)の長官ジョン・スカーレットとヤドリンの面会を求めた。

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