アマゾンが支配する自動化社会というディストピア



雇用の将来にはロボットが大きな影を及ぼすが、議論は間違った予測に左右されているようだ。自動化で労働者が仕事を奪われることはないと、最近まで多くの経済学者が考えていた。

労働者は機械に適した作業からは離れるが、経済学が説く「比較優位」の原則によって、多くの分野で優位を保つと考えられていた。この論理によると、私たちはテクノロジーによってお払い箱にされるのではなく、より危険の少ない、よりやりがいのある仕事に就く──つまり人間らしく生きる自由を得るはずだ。

全米高速道路輸送安全局(NHTSA)は16年に、自動運転車のソフトウェアを「運転者」として扱い始めた。全国のタクシー、トラック、バス、ウーバーなどの職業運転者合計410万人は解雇予告を告げられたようなものだ。理論的には、彼らは運転の仕事から解放され、ほかの仕事に就ける。例えばアマゾンの倉庫の仕事だとか。しかし倉庫もどんどん自動化されていく。経済学者が「半熟練労働者」と呼ぶ人たちの大多数が働いていた職場はどこもそうだ。

彼らこそがアメリカの中流階級を支えてきた人たちだ。あなたが娘の結婚式で着るスーツを作ったときに寸法を測ってくれた気の利くデパート店員、結婚式前のディナーのために丁寧に肉を切ってくれた気前のいい肉屋、新婚旅行の計画を手伝ってくれた旅行代理店の人もそうだ。

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