豪雨災害報道で拭えない「不自然な印象」

例えば、報道では「避難所では不安な一夜を過ごしています」という定番フレーズがありますが、適当ではないと思います。避難所に安全に移動できた人は少なくとも危険からは保護されたことになっています。保護された人が、それでも不安なのは、慣れない場所での健康不安と、避難中で家屋が被害に遭うという経済的な不安が主ですが、直接の被災の危険からは保護されているはずです。

それならば、「避難が間に合ってまずはホッとした」という報道がまずあるべきであり、「避難所では不安な一夜」という言い方は止めるべきと思います。避難している人への同情心を喚起するという意味合いで言っている面もあるかもしれませんが、それはもっと食糧とか物資、寝具などの具体的なケアとして気遣うべきです。

2つ目は、特別警報の位置付けです。強いメッセージとしてこうした警報を出すことにしたのはいいのですが、2018年の一連の災害の際に明らかになってきたのは「特別警報が出るような事態では、既に避難が危険になる」という問題です。仮にそうであれば、「特別警報」ではなく「警報」の段階が避難のタイミングだということを徹底しなくてはなりません。

そこで、「5段階の4番目」である「警報=レベル4」の段階が「全員避難」だということになっています。ですから、今回の鹿児島市では「全市59万人に避難指示」が出ています(4日午後7時までに一部を除いて避難指示は解除)。

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