米国とイランの対立は楽観禁物 トランプは福音派の支持固めを狙う

最近、米国とイランの対立が一段と鮮明化している。その背景には、来年の米大統領選挙がある。トランプ大統領とすれば、キリスト教福音派からの支持を増やして選挙戦を有利に進めたいとの思惑がありそうだ。

今のところ、トランプ大統領再選の可能性は高いとの見方が多い。特に、共和党の支持層からトランプ氏は9割近い絶大な支持を得ている。現在の共和党は「トランプ党」と言ってもよいかもしれない。6月18日にトランプ氏は大統領選への出馬を正式に表明した。これから選挙に向かって本格的な取り組みが始まる。その一つがイランへの圧力強化と言えるだろう。

トランプ政権は対話を軽視し、対決姿勢によってイランを屈服させようとしている。イランとしても、米国の圧力に簡単に屈することはできないはずだ。トランプ大統領のパワー論理は大きなリスクを伴う。一つ間違うと、中東情勢は一段と複雑かつ不安定な方向に向かうことにもなりかねない。

中東情勢の不安定化は、原油価格に上昇圧力をかけやすい。それは、インフレ懸念につながる可能性もある。中国をはじめとする債務問題への懸念も高まるだろう。中東の地政学リスクが原油価格を経由して世界経済に与える影響は軽視できない。

対決姿勢を鮮明にするトランプ氏

トランプ大統領の対イラン政策には、かなり危うい部分がある。

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