「無差別殺人はなくならない」という常識に、戦いを挑む高校生たち

<銃乱射事件の取材を続ける作家が、18年のパークランド銃乱射事件を生き延びた若者たちの行動に見た希望>

バレンタインデーの惨劇だった。昨年2月14日、米フロリダ州マイアミ郊外の町パークランドにあるマージョリー・ストーンマン・ダグラス高校に元在校生が侵入し、生徒と教職員17人を射殺した。犠牲者数では、アメリカの数多くの銃乱射事件でも十指に入る。

数時間後には、全米のメディアがのどかな町に押し寄せていた。ある意味、それはおなじみの光景だった。

当時ニューヨークにいたデイブ・カレンは、テレビ局の出演依頼でこの事件を知った。カレンは09年のベストセラー『コロンバイン 銃乱射事件の真実』(邦訳・河出書房新社)の著者。99年にコロラド州のコロンバイン高校で生徒2人が13人を射殺し、自殺した事件をテーマにした本だ。

おかげで彼は、いわば「大量殺人コメンテーター」として有名になり、正直なところ、銃乱射事件について語ることには、いささか疲れてもいた。

しかしカレンは、銃撃を生き延びた高校生デービッド・ホッグがテレビで語るのを見て「今度は違うぞ」と直感した。その日の晩はどこのテレビも、犯人ニコラス・クルーズの素性よりも決然とした若者たちの声を伝えていた。「銃を規制しろ、今すぐに!」と叫ぶ声だ。

数日後、カレンはフロリダに飛び、事件を契機に銃規制の運動を立ち上げた生徒たち(前出のホッグ、エマ・ゴンザレス、キャメロン・カスキー、ジャッキー・コリン)に会った。

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