ソーダストリームが、ユダヤ・パレスチナ共存の未来を切り開く

<ソーダストリームの名物CEOはユダヤ人とパレスチナ人が共に働く理想的な職場で「世界の修復」を目指す>

ダニエル・バーンバウムはニューヨーク出身の56歳。イスラエルの炭酸水製造器メーカー、ソーダストリームのCEOだ。

自分には使命があると、バーンバウムは言う。それは自社製品を売って巨額の富を得ることか、自分流のシオニズム(ユダヤ人の故郷パレスチナにユダヤ国家の建設を目指す民族主義運動)を売り込むことか。答えは尋ねる相手によって違う。

ユダヤ・パレスチナ紛争の震源地であるパレスチナ自治区のガザ地区から約20キロ。アラブ系遊牧民ベドウィンの世界最大の居住地区のすぐ隣にあるネゲブ砂漠の真ん中に、バーンバウムはユダヤ人、パレスチナ人、ベドウィンの男女が並んで働く工場を開設した。

ベドウィンはイスラエルで最も貧困率と失業率が高い人々であり、ベドウィンの女性が家の外で働くのは珍しい。だが、ソーダストリームの工場では、ベドウィンの若い女性がパレスチナ人とユダヤ人の男たちの作業班を管理する。男性の同僚から敬意を持って扱われていると、彼女たちは本誌に語る。

工場にはイスラム教徒とユダヤ教徒両方のための祈りの部屋があり、従業員は断食期間中の休息が許されている。工場で働く120人のパレスチナ人は、パレスチナ自治区のヨルダン川西岸からイスラエルの検問所を通って工場にやって来る。

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