アメリカが拷問と、いまだに決別できない深刻な理由



CIAはブラックサイトでの尋問から手を引いたと、現役職員もOBも口をそろえる。ジーナ・ハスペル長官は就任前の議会の承認公聴会で、水責めなどの拷問禁止を約束した。



ハスペルCIA長官は就任前に、水責めなどの禁止を約束したが...... CHIP SOMODEVILLA/GETTY IMAGES


だが、拷問禁止後も大きな問題が残ったと、モーガンは言う。「『尋問はこうやれ』という具体的な指針が存在しなかった」ことだ。特殊部隊などが現場レベルでどんな尋問を行っているかはほとんど知られていないと、モーガンらは指摘する。

元海軍犯罪捜査官のファロンによれば、「国防総省が02年にEITを採用したとき、マニュアルや指針が導入されたが、無視された」という。

今ではEIT自体も禁止されているが、「改訂版」のAFMは虐待の余地をたっぷり残しているという批判が絶えない。例えば、捕虜に対する完全かつ威圧的な優位の確立を推奨していることなどだ。

「身体、感情、心理的支配(の手法)は放棄しなければならない」と言うのは、国防総省の上級尋問官だったスティーブン・クラインマン退役空軍大佐だ。屈辱は怒り、憤慨、抵抗の感情や、報復への欲求を呼び覚ますと、クラインマンは指摘する。

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