「合意なき離脱」ならイギリスは食料不足に見舞われる

<「合意なき離脱」をすると何が困るのか。誰もあいまいにしか答えられなかったこの問いに、危機感を募らせる英食品業界が答えた>

ブレグジット(イギリスのEU離脱)に関して、もしボリス・ジョンソン首相が性急に「合意なき離脱」を強行すれば、数週間〜数カ月にわたる食料不足に追い込まれると、英食品業界が警告した。イギリスのEU離脱期限は10月31日に迫っている。

食品と飲料のロビー団体である英国食料飲料連盟(FDF)によれば、EUとの間で離脱協定を結ぶことなく離脱すれば、大型トラックに積み込まれた傷みやすい農産物などの生鮮食品が、通関手続きのため港に留置されている間に腐ってしまい、食料が足りなくなるとしている。

FDFのティム・ライクロフト最高執行責任者(COO)は、「飢えに苦しむようなことはないはずだが、生鮮食品や、プロが使うような特別な食材に関しては不足が起きるだろう。事態は予断を許さない」と述べた。

離脱期限の10月末は、食料輸入が増える時期とも重なる。冬が近づき、クリスマスに向かうこの時期には、イギリスが輸入食品に頼る割合が高まるからだ。この時期の合意なき離脱は、混乱をさらに大きくする恐れがある。

秋は輸入依存度60%

イギリスに流通する食料のうち輸入品が占める割合は、11月初旬には60%に達する。

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