世界で最も有名なオオカミ「OR-7」を知っているか?



OR-7の到着によってカリフォルニア州の政策は変わり、世界中の人が彼の遍歴に注目した。彼が産ませた子は全部で17頭。みんなオレゴン州南部やカリフォルニア州北部で子を増やし、今やオレゴン州では、沿岸部を除けばどこにでもオオカミがいる。

OR-7は立派に「種の保存」に貢献した。だから自然保護の活動家には称賛されるが、牧場主には目の敵にされる。連邦政府は1974年にオオカミを絶滅危惧種に指定したが、個体数の回復につれ、オオカミが家畜にもたらす被害への反発が高まってきた。

いくつかの州でオオカミが絶滅危惧種のリストから外された11年以降、約5000頭が「駆除」された。今は全米レベルでの指定解除も検討されている。しかしOR-7の冒険に感銘を受けた活動家たちは、なんとしても阻止する決意を固めている。

20世紀の半ばまでに、オオカミは狩猟によって激減した。ハイイロオオカミの個体数はピーク時の推定200万頭から500頭へと落ち込んでいた。しかし自然保護の先駆者アルド・レオポルドらの活動で、オオカミを守ろうという機運が高まった(レオポルドの遺著『野生のうたが聞こえる』〔邦訳・講談社学術文庫〕は20世紀後半の環境活動家のバイブルだった)。

そして95年、米政府はカナダで捕獲したオオカミ35頭をイエローストーン国立公園とアイダホ州中部に移す空輸作戦を開始。

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