プロより上「慶大野球部」のIT合理主義

プロより上「慶大野球部」のIT合理主義

壊滅状態だった慶大投手陣を立て直した、助監督の林卓史氏(写真=清水岳志)

リーグ戦を2連覇するなど慶應義塾大学の野球部が急速に強くなっている。その原動力は投手陣の充実だ。投手の多くは高校時代は甲子園とは無縁だが、大学で実力を伸ばしている。一体なにがあったのか。スポーツライターの清水岳志氏は「『ラプソード』という測定機器を導入したことで、球質を“見える化”したことが、チームの活性化や風通しの良さにもつながっている。『根性論』をふりかざすチームはもう勝てない」と分析する――。■ボロボロだった慶大投手陣が急成長した理由

今、慶應義塾大学野球部の「IT戦略」が注目されている。

同大学は昨秋の東京六大学リーグ戦に続き、今春リーグ戦も優勝。今秋リーグ戦での「3連覇」を目指している。早稲田大や法政大、明治大など強豪ひしめくリーグ戦でこれだけの好成績を残すことができたのは、なぜか。

最大の要因は投手陣のレベルの高さ。だが慶大には強豪校のエース投手が次々と入部しているわけではない。むしろ、逆だ。慶大にはAO入試はあるが、他大のようなスポーツ推薦制度はない。よって、高校3年の夏まで練習三昧だった選手であっても、高い学力をつけて試験に合格する必要がある。つまり、慶大投手陣は大学で急成長してチームの優勝に貢献したということになる。

どうして急に伸びたのか。キーパーソンは、助監督の林卓史氏だ。

林氏は朝日大学(岐阜県)の講師を務める傍ら、2015年春に母校・慶大の助監督に就任した。

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