バスキアの絵を"123億円"で落札した理由

バスキアの絵を"123億円"で落札した理由

コーン・フェリー・ヘイグループ シニア クライアント パートナー 山口 周氏

美術に高い関心を寄せる、30〜40代のビジネスエリートが急増している。現代アートを展示するギャラリーは連日活況で、オークションでも意欲的な入札が見られるという。教養を深めるためか、知的好奇心の高まりか、あるいは値上がりを見込んでの投資? 「よくわからない」でスルーしたくないあなたのための、現代アートの学び方講座。1 グローバル企業が幹部に美術を学ばせる理由■「正しい」経営判断が、企業を衰退させる!?

今、世界的に名だたるグローバル企業が経営幹部を英国のロイヤル・カレッジ・オブ・アート(RCA)などの美術大学院に送り込み、アートを学ばせています。

その理由は、市場調査や統計分析などサイエンスに基づいた従来のモノサシに頼っていては未来がないことに、彼らが気づき始めているからです。

10年前の携帯電話を思い出してみてください。当時は大半が折りたたみ式で、機能やデザインでメーカーを言い当てるのは困難でした。各社それぞれに市場調査をし、集まったデータを開発に反映した結果、同じような製品ばかりになってしまったのです。

そこへ、「自分たちはこれが美しいと思うから」という理由で開発されたiPhoneが登場して、シェアを根こそぎ奪ってしまった。従来正しいとされてきたモノづくりのプロセスが、根底から揺らいだ出来事でした。

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